巣立ち雛に思うこと

金曜日に巣立ち雛が落ち着いた場所に今朝も行ってみましたが
もちろん姿は見えませんでした。
かすかにピー、ピー、ピーと親を呼ぶ声が聞こえてくるような
気がしましたがはっきりしません。
元気に育つことを願って、その場を離れました。

数日間、巣立ち雛を観察して思ったこと、それは自然界の生態系の中で
生きる野生動物は原則、保護してはいけないと言うことでした。
ケガをしていたらとか、衰弱していたらとか、人間の感情では保護したく
なりますが、高位捕食の野生動物たちはケガをしたり、衰弱した雛から
餌として捉えるとするならば、人間が保護したために、別の健康な雛が
捕食されるかもしれないのです。
道路で車に轢かれそうだとか、家猫に襲われそうだとかと言うことで
あれば草むらへ逃がしたり、猫を追い払ったり、最低限の手助けは出来
ても、生態系のサイクルの中に人間が介入してはいけないのでしょう。

野鳥の会などのデータによると、雛から成鳥になるのはおよそ20%
もっと厳しいデータでは8%~18%とも言われており、多くの雛は
餌として捕食されたり成鳥になる前に死んでしまったりしているのです。

強い個体が生き残るのは自然界の摂理であり、目の前で弱りゆく生き物を
助けたい気持ちは理解しますが、人間が安易に介入する事が出来ない
領域なのです。
くれぐれも誤認保護(誘拐)などしないように気を付けたいものです。

ヒナ.gif

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